特撮三昧

 5月1日、某所にて開催された特撮系の上映オフに参加。そのラインナップを、自分の感想も兼ねて紹介します。

  • 水滸伝最終話「野望砂漠に果つ」

  日テレが開局20周年として製作した全26回の連続ドラマ。主演は中村敦夫、他に佐藤允、水谷豊、原田大二郎等。他の回も含めると、今となってはオールスターの面々を揃えた実に贅沢なドラマといえる。ライバルとなる宰相役の佐藤慶の悪ぶりは必見。製作したのは国際放映、後に『西遊記』で高視聴率を獲得した会社である。

  実はかなりの特撮&CG技術を持つNHKならではの映像が満載。直径400キロメートルもの巨大隕石衝突の様をシミュレートした模様は圧巻!とはいえさすがは特撮好きの集まりで、星か真っ赤に燃えていると『妖星ゴラス』、地球でのマントル滞留異常は『ザ・コア』、木が自然発火しだすと『ノストラダムスの大予言』と、そんなことばかりを皆で連想していたりする(笑)。

  • 好き!すき!魔女先生第1話「決闘!すずめが丘」

  主演の菊容子は、惚れそうになるくらいの魅力がたっぷり(笑)。一瞬見えたブラチラに、小学校のOB・白木みのるが卒倒してしまったりする演出もあり、なお惚れる。それにしても白木みのるは昔から全然替わらないなぁ。先生役で若き日の森本レオも登場。

  • 同第13話「アンドロ仮面登場!!」

  その魔女先生が、今度はアンドロ仮面に変身出来る権利を得る(彼女は宇宙の調査官の一員なので)。ミニスカ衣装が気になるなぁ、ってまたかよ。ちなみに今回の敵は、親を操って子供を勉強付けにさせる怪人ディクショナリィ。いかにも、怪獣ママゴンなんてのが話題になった時期の番組らしい話だ。

  • 平成オタク談義第弐夜「プレイガール」

  DVD発売記念として新宿ロフトで収録。ゲストとして呼ばれた池田憲章氏、そして中野貴雄監督のトークが止まらない止まらない。おまけに「プレイガール」の出演者が他作品に何の役で出ていたか、という話になると、マイナーすぎて誰も分からないという凄まじさ。オタク談義、ここに極まれり。

  悪の首領(天本英世)が子供をいじめる理由が「子供アレルギー」という設定なのは分かるが、最終回ではそのイジメ度も半端ではない。カエルや雑巾を顔に押し付けるわ、蹴っ飛ばすわとやりたい放題。最後、主人公は悪の幹部を改心させる。「よーし、幼稚園からやり直すぞ!」と園児服姿ではしゃぐオッサン。でも、これでお友達出来るの?

  • スターウルフ20話「純金ロボットGC301」

  逃亡し殺人を繰り返す純金ロボット、だがスターウルフの持つロボット・コンパチは彼の無実を信じる。果たして純金ロボットは本当に殺人犯なのか?という話。地球の殖民惑星、つまり地球と似たような環境の星が舞台となるため、東京で普通にロケしている。個人的意見として、メカニック描写は『宇宙からのメッセージ 銀河大戦』の方が勝ってる!

  • 恐竜戦隊コセイドン最終話「さらば恐竜時代」

  前回『恐竜大戦争アイゼンボーグ』の最終2話分を上映した繋がりで登場。今回上映された特撮ヒーローの中では、まともな方だったかもしれない。しかし恐竜の巨大感がまるでないのはどうだろう。

  息子さんと一緒にショーを観に行った時の模様をそのまま上映。敵が会場にいる子供達を仲間に引き入れようとするのは、昔からのお約束らしい。ただそれを担当するのは「オルフェノクの臨時隊員」と証するオッサンなのが笑える。果たしてどなたなのでしょうか、この方は。

  昨今の応募者全員ビデオはなかなか凝っている。出演者全員が出ているのもそうだが、わざわざ特撮シーンを新撮したりするのだ。今回はそれは無かったが(『アギト』ではあった)、話はなんとミュージカル仕立て!3人ライダーの特徴を歌で表現したり、素顔の出演者が踊ったりとネタ満載。

  • サンダーマスク第1話「見よ!暁の大変身」

  同席の人曰く「ここの会場ではどういうわけかサンダーマスクの音が聴けない」。そして今回もテープの方のトラブルなのか、そうなってしまう。しかし音が聴こえずとも楽しめるのがサンダーマスクなのである。監督:本多猪四郎という豪華スタッフを招いたこの回だが、逃げ惑う群集のモブシーンを入れるのがいかにも本多監督らしい。ただ話はひどく、それなりに重要だと思われる人物が一気に3人も死ぬ展開や、空飛ぶ怪獣の翼がビルに接触して爆発すると同時に煽られるという、どう見てもNGなカットが使われてるのはねえ……。

  • 同最終話「さらば輝く星よ 」

  で、その最終回である。もちろん音は無い。演出からしても全然盛り上がらない。敵の怪人・鉄人13号(胸にでっかく13と書いてある)のデザインもあんまりだ。そしてサンダーマスクは、悪のベムキングそして鉄人13号と共に命を散らす。感動しなきゃならないのかもしれないが、見ているこっちとしては「やれやれ」という気分になること請け合い。

  ゴレンジャー四国ロケ編。黄金城を建造する為大量の金を求める黒十字軍が目に付けたのは、何と徳川の財宝。ゴレンジャーは、その位置の記された仏像を巡る戦いに挑んだ。さんふらわあ号、ニューダイヤモンドホテル、石鎚山ロープウェイと全編タイアップだらけ。ちなみにホテルのロビーと屋上ではアクションまでやってしまう。これで一本話が作れるんだから凄いよね。

  雇用体系が崩れ老人までもこき使われ始めたイギリスで、老会計士達の反乱が勃発。おんぼろビルを我が物とした彼等は、海賊よろしく金融界の大海原へと挑むというギャグ短編。こんな話を映像化してしまうセンスもさることながら、手を抜かずにきちんと作ってしまうところはさすが。最後は予想だにしないオチが待っている。ついでに「映画史上初:テレパシーによる予告編」も上映。といってもパイソンズのメンバーが画面に向かって力んでるだけですが……。

  まずはこの二人が組んで撮影した「動物の世界」を上映。2ヶ月足らずという撮影期間ながらも、出来としては努力賞といった感じか。続いてオブライエン宅の倉庫から発見されたテストフィルム。「ラスベガス・モンスター」と「ビートルマン」というタイトルで企画もされたようだが実現されないままだったという、実に貴重なフィルム。最後はハリーハウゼンの「これがダイナメーションだ!」。『シンドバッド7回目の航海』宣伝用のもの。

  説明不要。学校コントのゲストは田原俊彦で、志村けんとの掛け合いが笑える。

  • かえせ!太陽を

  「ゴジラ対ヘドラ」主題歌特集。OP、劇中の現実音楽、そしてDVD収録のカラオケ用映像(なぜそんな特典を!?)。もちろん会場内は大合唱。

  殺人人形の恐怖、孤独な老人そして疑われた主人公と、これだけの要素を30分という枠にぶち込んだ傑作エピソード。ほとんどの場面を夜に設定して恐怖感をあおった演出は見事。そして最後にの意外なオチ。「老人を捨てた、老人の子供達を殺さなきゃ……」

 これと自分が持参したネタも含めて約10時間ぶっ続け。おかげで昨日も今日も、頭の中は特撮だらけ……。あ、いつものことか(笑)。