日本が誇るカルト映画監督・石井輝男逝く

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050812-00000162-kyodo-ent
 この監督を始めて「凄い」と思ったのは『ポルノ時代劇・忘八武士道』を観た時だった。徹底的にニヒルな(本当に笑顔一つ見せないのだ)丹波哲郎がひたすら斬って斬って斬りまくり、そしてポルノというだけあって出てくる女優が次々と脱いで脱いで脱ぎまくるのだ。おまけに話の舞台は吉原なので、それこそ嫌というほど見られます。中でも一番インパクトがあったのは、刺客に狙われた丹波哲郎を吉原の女達が救う場面である。炎に囲まれた丹波の前に布を被った女達が現われ、地面をゴロゴロ転がりながら火を消す(本当です)。この時点でもう馬鹿だと思いましたよ、マジで。
 それから何年か後に『江戸川乱歩全集・恐怖奇形人間』も観ました。あの銀色の女性の人達が物凄く変なダンスを踊っている場面で、何かが吹っ切れました(笑)。そして最後は「おかぁーーーさぁーーーん!」だもんなぁ。観てる人にしか分からないと思いますが、アレの凄さは説明なんか出来ません。観なきゃダメ。ていうか観なさい。
 そんな石井輝男監督はもうこの世の人ではない。合掌。