誰も知らない円谷特撮
『大津波』日本初公開
この映画の存在ときたら極めて薄いもので、ほとんどの特撮資料にも紹介されていないうえに、80年代に出版された、日本の特撮史を記した名著『大特撮』にすら、著者ですら観ていないということを前提としてページ4分の1程(それ以下だったかも)書かれていたに過ぎない幻の映画だった。そんな本作の存在がつい最近になって『映画秘宝』で紹介され「日本での公開も有り得る。続報を待て」みたいな感じで終わっていたのだが……。
原作がパール・バックで、伊丹十三とジュディ・オングが出ていただって? それだけでも十分レアなのに特撮が円谷英二。非常に興味をそそるのだが、上映会場が九州というのは痛いなぁ。
MAT伊吹隊長永眠
ウルトラシリーズにおける歴代隊長の中でも、とりわけ渋いという印象が強い方でした。新マン第22話「この怪獣は俺が殺る」においてMAT本部から赴任してきた、前任・加藤隊長の上官という設定です。そう、隊員の交代劇は多いのですが、隊長が変わったのはMATぐらいしかないはずで、おまけに登場の仕方が非常にかっこよかった。
……変身する際に腕を負傷しウルトラブレスレットを投げることが出来ない新マンは、ゴキネのプラスチック糸を吐き付けられがんじがらめにされてしまう。大ピンチ!というところで、アメリカから渡ってきた隊長機が飛来。そのマシンテクニックでゴキネズラを翻弄し、お返しとばかりに発射したミサイルは怪獣の口に! 何とか糸を振りほどいた新マンはスペシウム光線を口に命中させ、見事ゴキネズラを大爆発させて葬るのだった。
しかしまあ、奥さんがウルトラの母(ペギー葉山)だったとは知らなかった。合掌。
快楽亭ブラック氏の容態は?
倒れた当日の精細が記されております。