老人と子供のポルカ/左卜全とひまわりキティーズ

♪やめてケレ やめてケレ やめてケレ ゲバゲバ


 ……この歌がリリースされたのは1970年だが、実はこの時点で左卜全は「最高齢のレコード発売(しかも20万枚以上の大ヒット)」というギネス記録を達成している。一緒に歌っている“ひまわりキティーズ”の中に、後にル・クプルの女性ボーカルの人がいるという話は結構有名。ちなみにこの曲の後、やっぱりひまわりキティーズは若水ヤエ子という女優と共に「かあちゃんと子供のアンダンテ・カンタービレ」という、どう考えても「老人と〜」の二番煎じな曲をリリースしている。聴いたことあるけど、元と同じく変な曲でした。
 歌詞の「ゲバゲバ」「ジコジコ」「ストスト」は全て意味があって、それぞれ“内ゲバ”“交通事故”“ストライキ”のことらしい。余りにもしっちゃかめっちゃかになってしまったこの世の中で、「神様助けてー」と叫ぶ(社会的には無力な)老人と子供達。そうか、これってそういう歌だったのか……とも思うが、聴いて即そんなことを思う奴はまずいない。脱力感満点の歌である。
 余談だが、ある日母親に「虹色の湖」の件について聴いてみたところ、こんな答えが帰ってきた。
母「いろいろ歌をかけてた覚えはあるけど、ピンク・レディーとか歌謡曲はアタシじゃなくて、お父さんの持ってたカセットの影響でしょう」
俺「じゃあ母は何を?」
母「お母さんはね……あ、そうそう、『ズビズバー!』って言うと○○(俺の本名)が大喜びしてたのを覚えてるよ」
 えー!! 俺、この曲で育ったの?! まあいいけどさ(笑)。