“津波が来るぞー!”で大混乱

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050118-00000002-yom-int

 よくいわれることだが、地震の時に一番怖いのはデマだ。ただでさえ情報が手に入りにく自分達がどうなっているか分からないという不安に包まれた状況下では、そんなちょっとした言葉でさえもどんどん尾ひれがついて大きくなり、結果としてパニックを巻き起こすだけだからだ。日本でも、関東大震災の時に“在日朝鮮人が井戸に毒を入れた”等と流言蜚語が飛び交ったがために逮捕者が出たとか、70年代に伊豆半島で起きた地震では“M6クラスの余震に注意しましょう”という気象庁の発表が、変に誇大解釈されて大騒ぎになったこともあった。
 で、今回の場合はどうかというと……

チリ内務省によると、「潮が引いたから津波が来るかもしれない」との漁師の間のうわさ話が騒ぎのきっかけとなった模様だ。その後、若者たちが「津波が来る」と大声で叫びながら街中を走り回ったことから騒ぎが拡大。インターネットのチャットなどでも情報が広がったという。

 ということは、津波が来る様子を誰も見てないのか。何か、別にそういう知識や情報があるわけでもないのに「あそこの銀行危ないらしいよ」という何気ない女子高生の噂話から取り付け騒ぎにまで発展した、あの話にそっくりだな。なまじスマトラ島地震津波の被害が世界中に衝撃を与えたゆえ、こんな混乱が起こるのも仕方が無い? いやいや、死人が出るデマなんぞ許されるものではない。第一、チリって環太平洋の津波情報ネットに入ってるんじゃなかったの?
 まさかの時にちゃんとした情報を得られるか、ってのは大切なのだなとつくづく思う。